作業を録画して動画マニュアルを自動で作ったあと、「そのまま渡すには少し長い」「見てほしい箇所がうまく伝わらない」と感じることがあります。撮ったものをそのまま出すと、準備の様子や言い直しがそのまま残っていたり、一本が長くなりすぎていたりして、見る人の負担になってしまうためです。
私たちは、動画マニュアルは撮って終わりではなく、少しだけ整えることで格段に伝わりやすくなると考えています。とはいえ、現場に専任の編集者を置けることはまれで、動画編集ソフト並みの複雑な操作を求められても続きません。本記事では、誰が撮っても同じくらいの品質に近づけるための「ちょうどいい編集」の考え方を整理します。
撮ったあとに整えたくなる場面
自動で下書きができても、そのままでは伝わりにくい、と感じる場面はいくつかのパターンに分かれます。
一つは、冒頭や末尾の不要な部分です。録画を始めてから作業に取りかかるまでの間や、作業が終わってから録画を止めるまでの間には、手順とは関係のない映像が残りがちです。この前後を切り落とすだけで、見る人が本題に早くたどり着けます。
もう一つは、一本が長すぎる動画です。いくつもの工程を続けて撮ると、一本が長くなり、見たい箇所を探しにくくなります。工程ごとに分けておくと、必要なところだけを見られるようになります。逆に、別々に撮った動画を一本にまとめたい場面もあります。この整理の考え方はバラバラに撮った作業動画を整えるで詳しく紹介しています。
編集の目的は、映像をきれいに飾ることではなく、見る人が迷わず手順を追えるようにすることだと私たちは考えています。凝った演出よりも、余計なものを削ぎ落とすことのほうが効きます。
そして、注目してほしい箇所を強調したい、という要望もよく出てきます。どこを見ればよいのかがひと目で分かると、見る人の理解が早くなります。動画の長さの考え方については動画マニュアルの長さもあわせてご覧ください。
現場に合う編集のちょうどよさ
編集というと、専門のソフトで細かく作り込むイメージがあるかもしれませんが、マニュアル作りに必要なのはそこまでの機能ではありません。むしろ、機能が多すぎると使いこなせず、作る人によって出来ばえが大きくばらついてしまいます。
現場で求められているのは、要らない部分を切る、複数の動画をつなぐ、長い一本を分ける、機密を隠す、字幕を直す、といった基本の操作です。誰が撮っても同じくらいの品質に近づくことが、動画マニュアルを続けていくうえで大切だと私たちは考えています。
撮り直しの負担を減らす発想: うまく撮れなかった箇所を毎回撮り直すのは大きな負担です。前後を切る、いらない部分を削る、といった編集で対応できれば、撮り直さずに済む場面が増えます。完璧に撮ろうとしすぎず、後で少し整える前提で気軽に録画するほうが続けやすくなります。
機密の扱いも、編集の大切な役割です。作業画面には、顧客名や個人情報など、そのまま見せたくない情報が映り込むことがあります。渡す前にそうした箇所を隠しておくと、安心して共有できます。字幕も、聞き取りにくかった専門用語や固有名詞を直しておくと、内容の正確さが上がります。
Flowbaseでの考え方
私たちが提供しているFlowbaseは、作業を録画するとAIがマニュアルの形に整える仕組みですが、そのあとの編集にも配慮しています。動画編集ソフト並みの複雑さは求めず、マニュアル作りに必要な操作を中心にそろえています。
いま使えるものとしては、要らない部分のカット、複数動画の結合、長い一本の分割、映す範囲を切り取るクロップ、機密を隠すマスク、字幕の修正があります。これらを組み合わせれば、撮ったままの映像を、伝わる手順書へと整えられます。前後を切ったり、いらない部分を削ったりできるので、撮り直しの負担を減らせます。
一方で、まだこれからのものもあります。動画の中に矢印や注釈を置いて注目箇所を示したり、コメントを添えたり、重要な場面で数秒だけ再生を止めて見せたりといった、より踏み込んだ強調の機能は、順次対応している段階です。こうした強調をどう使いたいかは現場によって差が大きいため、お客さまのご要望をうかがいながら、必要な形を一緒に整えていきたいと考えています。
大切なのは、編集そのものを目的にせず、見る人が迷わず手順を追えることを基準に整えることだと私たちは考えています。凝りすぎず、けれども伝わるところまでは手を入れる。その「ちょうどよさ」を、お客さまと一緒に探していきたいと考えています。まずは小さく試して、現場に合う整え方を確かめさせてください。
よくある質問
Q動画編集の経験がなくても整えられますか?
はい。マニュアル作りに必要な操作を中心にそろえているため、動画編集ソフトのような複雑な作業は必要ありません。要らない部分を切る、動画をつなぐ、長い一本を分ける、といった基本の操作で、伝わる手順書に近づけられます。
Qうまく撮れなかった部分は撮り直すしかありませんか?
毎回撮り直す必要はありません。冒頭や末尾の不要な部分を切ったり、いらない箇所を削ったりする編集で対応できる場面が多くあります。完璧に撮ろうとしすぎず、後で少し整える前提で気軽に録画するほうが、続けやすくなります。
Q動画に矢印や注釈を入れて強調できますか?
矢印や注釈を置いたり、重要な場面で数秒だけ再生を止めて見せたりといった強調の機能は、順次対応している段階です。現場によって使いたい形に差があるため、ご要望をうかがいながら整えていきたいと考えています。いまは、要らない部分のカットや結合、分割、クロップ、機密のマスク、字幕の修正といった編集をご利用いただけます。
Q映り込んだ機密情報は隠せますか?
隠せます。作業画面に映り込んだ顧客名や個人情報などは、マスクで隠したうえで共有できます。渡す前に気になる箇所を確認して整えられるため、社外に渡す場面でも安心してお使いいただけます。