ブログ一覧へ戻るワークフロー

業務の棚卸しから始める:属人化を解く業務可視化の第一歩

属人化を解きたい、内部統制を整えたいと思っても、どこから手をつければよいか分からない、というご相談をよくいただきます。まずは今どんな業務が誰の手でどう回っているかを洗い出す、業務の棚卸しと可視化の進め方を整理します。

Flowbase編集部2026年7月1日8分
ワークフロー
まず洗い出すことから

業務の棚卸しから始める

属人化を解く業務可視化の第一歩

「属人化を解消したい」「内部統制を整えたい」と思っても、いざ取りかかろうとすると、どこから手をつければよいか分からない、というご相談をよくいただきます。改善したい気持ちはあるのに、そもそも今どんな業務があって、誰がどうやって回しているのかが、はっきりしていないというお話です。

私たちは、こうした取り組みの第一歩は、業務の棚卸し、つまり今ある業務を一つずつ洗い出して見えるようにすることだと考えています。何がどこにあるかが分からないまま標準化や引き継ぎを進めても、抜け漏れが生まれます。本記事では、頭の中にある手順を洗い出し、業務の流れを見える形にしていく進め方を整理します。

見えないものは直せない

業務改善でも内部統制でも、まず必要になるのは、対象を正しく把握することです。ところが多くの職場では、日々の業務が担当者の頭の中や手癖の中にあり、外から見えるようになっていません。

見えないままでは、いくつもの困りごとが起きます。特定の人しか手順を知らない業務は、その人が休んだり辞めたりした瞬間に止まります。同じような業務を部署ごとにばらばらのやり方で回していても、比べる材料がないので気づけません。どこにどんな作業があるか分からなければ、無駄を省くことも、統制の効いた形に整えることもできません。

業務改善は、優れた解決策を思いつくところからではなく、今の姿を正確に見えるようにするところから始まります。見えないものは、直しようがないからです。

この「今の姿を見えるようにする」取り組みが業務可視化であり、その入り口が業務の棚卸しです。まず何があるかを並べ、それぞれがどう流れているかを描いていくことで、改善や統制の土台ができます。

業務の棚卸しをどう進めるか

棚卸しと聞くと大がかりに感じられますが、いきなり全社を対象にする必要はありません。無理なく進めるための考え方を挙げます。

はじめに、範囲を区切ります。ある部署、ある業務のかたまりに絞って、そこにどんな作業があるかを書き出すところから始めると、全体像が見えないまま止まってしまうことを避けられます。

次に、それぞれの作業が誰の手で、どういう順番で進んでいるかを描きます。これが業務フローです。入力から出力まで、どこで誰が何をするのかがつながって見えるようになると、重複や手戻り、特定の人に集中している箇所が浮かび上がります。

ポイント: 棚卸しの目的は、立派な一覧表を作ることそのものではありません。どの業務が特定の人に依存しているか、どこに無駄や滞りがあるかを見つけ、次の一手を決められる状態にすることが目的です。

このとき壁になりやすいのが、手順が言葉になっていないことです。長くその業務を担ってきた人ほど、やり方が体に染み込んでいて、いざ書き出そうとすると細部が抜け落ちます。文字にした瞬間にこぼれ落ちてしまう知識は暗黙知と呼ばれ、棚卸しをすり抜けやすい部分です。

手順を動画に撮ると流れが見えてくる

言葉にしにくい手順を洗い出すうえで、私たちがおすすめしているのが、実際の作業を動画に撮ってみることです。頭の中や手の中にある手順を、ふだんどおりにやってもらいながら録画すると、書き出すよりも取りこぼしが少なくなります。

映像には、無意識にやっている操作や、順番の理由、注意している場面までが連続して残ります。それを後から見返すことで、何をしているのかが自分でも言葉にしやすくなり、業務の流れが見える形になっていきます。撮ってみてはじめて、「この確認は実は必要なかった」「この作業は別の人と重なっている」と気づくこともあります。

撮る、見返す、整理するという往復の中で、頭の中にあった手順が外に出て、共有できる形に変わっていきます。

こうして見える形になった手順は、標準化の出発点になります。複数の人が自己流で進めていた業務を、一本の基準にそろえていく土台ができます。引き継ぎの場面でも、映像があれば口頭で伝えきれない部分まで渡せます。暗黙知を引き継ぐ工夫は、退職者の暗黙知を引き継ぐでも整理しています。

複数拠点や統制の土台として

業務が明文化されていないという課題は、事業が広がるほど重くなります。拠点や子会社が増えると、それぞれの現場で独自のやり方が育ち、全体としてどう回っているのかが本社から見えにくくなります。

注意: 拠点ごとにやり方が違うこと自体が悪いわけではありません。問題は、その違いが見えないまま放置され、どこがどう違うのかを誰も把握できていない状態です。まず各拠点の業務を可視化し、そろえる部分と現場に委ねる部分を切り分けられる状態にすることが先決です。

各拠点の業務が見える形になっていれば、共通の基準にする部分と、現場ごとに補う部分を切り分けられます。これは、業務の流れやチェックの仕組みを外から確かめられるようにする、内部統制の土台にもなります。誰がどの手順で何をしているかを、必要なときにたどれる状態にしておくことが、統制の効いた組織への一歩です。蓄積した手順を管理し、活用していく考え方はナレッジマネジメントにつながっていきます。

Flowbaseでの考え方

私たちが提供しているFlowbaseは、作業の様子を録画すると、AIが映像を解析して手順の下書きを作る仕組みです。業務の棚卸しの入り口として、頭の中にある手順を撮って外に出し、業務の流れを見える形にしていくところで役立つと考えています。

作った手順は、音声付きの動画、ステップごとの手順、スライドといった形で出力でき、拠点や役割に合わせて共有できます。蓄積した手順はチャットから検索したり質問したりできるため、洗い出した業務が増えても、目的の手順にたどり着けます。手順の中身をさらにデータとして扱い、AIに渡して分析していく発展的な進め方は、マニュアルを業務データ化してAIに渡すで掘り下げています。

大切なのは、一度洗い出して終わりにせず、業務の変化に合わせて見直し続けることだと考えています。見える形にすることを土台に、標準化や引き継ぎ、統制を少しずつ前に進めていく。その積み重ねが、特定の人に頼りきりの状態から抜け出す道筋になると考えています。まずは困っている業務の一つから小さく試して、合うかどうかを一緒に確かめさせてください。

よくある質問

Q業務の棚卸しは、どこから手をつければよいですか?

A

全社を一度に対象にするより、まず一つの部署や業務のかたまりに絞ることをおすすめします。特定の人しかできない業務や、引き継ぎで困っている業務から書き出していくと、効果を実感しやすく、取り組みも続けやすくなります。

Qベテランの手順は本人も言葉にできないのですが、どうすれば洗い出せますか?

A

無理に文章で書き出そうとせず、ふだんどおりに作業してもらいながら録画する方法が有効です。映像には無意識の操作や順番まで残るため、後から見返すことで言葉にしやすくなります。撮ってから整理する進め方のほうが、取りこぼしを減らせます。

Q複数の拠点でやり方がばらばらでも可視化できますか?

A

それぞれの拠点で実際の作業を録画して見える形にすれば、拠点ごとの違いを並べて確かめられるようになります。その上で、共通の基準にする部分と、現場ごとに補う部分を切り分けていくと、実態と食い違いにくい形で整えられます。

#業務可視化#棚卸し#属人化#内部統制
この記事をシェア

資料で、Flowbaseの全体像をつかむ

機能や料金、導入後のイメージまで、サービスの概要をまとめた資料です。ご検討の参考にご覧ください。

資料をダウンロード

あなたのチームの業務も、自律的に動き出す